遅い夕飯のあと、KがTSUTAYAの毎週火曜の半額セールで借りてきたDVDを見た。
映画は「ブラス!」 (ウィキペディアによる解説はここ) 96年のイギリス映画。 閉鎖の騒動で揺れる炭坑の町を舞台に、地元の坑夫たちによって担われてきたブラスバンドの活動を軸として、労働者としての誇りや悲哀、バンドメンバーそれぞれにおける生活の浮き沈みや苦悩などを描きながら、現実の政治に対する批判もピリリと効いていて、重い題材ながら後味は決して悪くはない。 とりわけ、コンクール決勝で優勝した後に、病気をおして壇上に上ったバンドの老リーダーによる演説が圧巻。また、車上で「威風堂々」を演奏しながら帰途につくラストシーンはよく憶えていた。でも、バンドメンバーには帰ってからかなり重い現実と向き合わざるを得ないことは明らかなので、まったく「ハッピーエンド」になっていないことは、今回再見してみて強く印象に残った。 それにしても、10数年前に作られたイギリス映画の中で見られた政権批判が、ほぼそのまま、いまの日本に当てはまってしまうとは...。「ブラス!」を再見して、バブル崩壊後の「失われた10年」とか「15年」とか言われていたことが、あらためて実感として腑に落ちた。 ま、いまさら腑に落ちてもしょうがないので、これからどうしていくのか、が大事なんですけどね。
by t-mkM
| 2009-04-02 00:11
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