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「水族館シンポジウム@早稲田大学」へ

今日は夕方で仕事を切り上げて早稲田大学で行われた「水族館バーレスク+シンポジウム」へ行ってきた。

「水族館バーレスク+シンポジウム」

第一部:水族館バーレスク「野生の芸能へ」16:30開演
マディ山崎(劇中音楽ライブ)+杉浦康博(伊勢大神楽)+入方勇(見世物地獄)

第二部:シンポジウム「もうひとつの演劇史」18:00開演
高山宏(明治大学教授)
松井憲太郎(演劇制作・評論)
桃山邑(水族館劇場)
中原蒼二(プロデューサー)
司会:梅山いつき(演劇博物館)

と言っても、16時半から始まる第一部には間に合わず、18時からの第二部シンポジウムにだけの参加。聞くところによると、なんでも第一部でのジライヤこと入方さんのパフォーマンスがかなりすごかった(?)のだとか。これはシンポジウムでも高山さんが何度も、「今日もっとも印象的だった」と発言していた。

このシンポジウムに関して、「へのさん」の本でいっぷくというブログに、さっそく感想がアップされていたのでリンクしておく。

上の方も書かれていたけど、高山宏さんのトークが刺激的で面白かった。
名前くらいは知っていたけど、もちろん生で高山さんを見るのは初めて。学魔とか博覧強記の、なんて言われているだけあって、演劇に関する知識を縦横に駆使して話すさまは、正直、いまいち不明な部分がありつつも、うなずけるところが多かった。ちなみにこのシンポジウムに高山さんが出ることになったのは、桃山さんの提案によるのだとか。なんでも、桃山さんは高山さんの著作をよく読んでいて、自分の考えるところと通じる部分を高山さんの本から受け取っており、それで今回のシンポジウムへの参加要請になったのだとか。
今日のシンポを聞いていて感じたのは、この「通じる部分」というのが、おそらくワタクシ(だけでなくたぶん多くの方々)が水族館劇場にひかれる大きな理由ではないか、ということ。

じゃあその「通じる部分」って何だ、となると、このシンポジウムで受け取ったことをコトバにするのはなかなかに難しいのだな、これが。
あえて言えば、演劇が特権的に「身体性」を語ることへのアンチ、とか、ドラマ性(=ドラマツルギー?)を重視してしまう従来の芝居に対する違和、(今となっては希少な)見世物小屋的なものと芝居的な中身との融和、といったところか。かなりはしょっている気がするけど。いかんせん、高山さんの本を読んだことがないので、詳しくは言えないのだが。
それから、演劇やそれを作る側に対する批評で、高山さんがつねに「いま、ここ」に引きつけてものごとを考えようとする強い姿勢が印象的だった。

まあただ、いまシンポでの内容を思い返してみて、水族館にどうしてひかれるのかと言えば、桃山さんがいくつか発言していた、もっとも下のところへ降りていく、とか、寄場興行で盛り上がる時のお客さんに観客としての水準の高さを感じる(ちょっと違うか)、といったようなことへの共感なのかもしれない。

まだあるけど、だんだんまとまらなくなってきたので、この辺で終わりにしておこう。

早稲田大学演劇博物館での展示は、8月3日まで開催。
8月2日には、さすらい姉妹特別公演で「谷間の百合」も上演される予定とか。詳しくは演劇博物館の以下のページを。
http://www.waseda.jp/enpaku/special/2009suizokukan.html
by t-mkM | 2009-07-09 00:18 | Trackback | Comments(0)


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