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シンポジウム「60年安保闘争の記録と記憶」@安田講堂(東京大学)

一昨日の15日(火)、K(かんから)といっしょに下記のようなイベントに参加した。

シンポジウム「60年安保闘争の記録と記憶」
http://anpomovie.com/jp/
目的:日米安全保障条約の改定から50周年を迎えるにあたり、市民運動の客観的記録と日本現代アートに綴られる主観的な記憶の表現とを考える研究討論集会
意義:1960年の安保闘争から50年。実体験者の記憶が薄れる中、国民的な運動が歴史的出来事としてどう記録され、継承されていくかを検討する。 映画「ANPO」を題材に、国民的な体験の客観的な研究や記録の重要性と、主観的な記憶が宿るアート表現の重要性を対比し、探る機会を設ける。
場所:東京大学・本郷キャンパス大講堂(安田講堂)
入場料:無料(要申込み)
プログラム:
司会/上野千鶴子(社会学者、東京大学大学院人文社会系研究科教授)、
パネリスト/保阪正康(「60年安保闘争の真実」著者)、
小熊英二(社会学者、慶応義塾大学総合政策学部教授)
リンダ・ホーグランド(映画「ANPO」監督)、
特別ゲスト/加藤登紀子(歌手)
※映画「ANPO」ダイジェスト版の上映あり

当日は報道関係者も多数きていたようだし、新聞にも載るかと思っていたけど、東京新聞では記事を見なかった。なので以下、どんなシンポジウムだったのか、もっとも的確にまとまっていると思われる共同通信の記事を以下に。

樺さん死亡50年でシンポ 「60年安保闘争を記憶に」
http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010061501000947.html
 旧日米安保条約の改定をめぐる「60年安保闘争」の国会突入デモで東大生の樺美智子さん=当時(22)=が亡く なってから50年を迎えた15日、戦後最大規模の大衆運動となった安保闘争を振り返るシンポジウムが東大・安田講堂で開かれた。
 ノンフィクション作家の保阪正康さんは「暴力的な議会運営をする岸信介首相への嫌悪感と、二度と戦争をしないと いう意志が闘争の原動力となった」と指摘。慶応大の小熊英二教授は「戦争と安保は(米軍基地の集中という形で)沖縄に凝縮され、今でもとげとなって残っている。とげを抜くために、わたしたちは記憶しなければならない」と話した。
 芸術家らのインタビューや記録映像、写真、絵画などで安保闘争を振り返る新作ドキュメンタリー映画「ANPO」 のダイジェスト版が上映され、米国人監督のリンダ・ホーグランドさんは「米軍基地の苦痛はアートを通した方が世界に伝わる」と訴えた。
 映画に出演したシンガー・ソングライターの加藤登紀子さんも登壇し「安保闘争に挫折感はあったが歴史に勝利も敗北もない。わたしたちにたくさんのエネルギーを残してくれた」と述べ、樺さんに黙とうをささげた。
2010/06/15 21:30   【共同通信】

他のメディアでネット上に掲載されているものを拾ってみる。

NHKニュース 「安保闘争50年 東大でシンポ」(6月16日 4時43分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100616/t10015138441000.html

しかし、このニュースを見ると、ドキュメンタリー映画「ANPO」のダイジェスト版が上映されたことは一言も無い。これでは、なんだか樺さんの追悼イベントのような印象を与えてしまうのでは。

もうひとつ。

シネマトゥデイ 「加藤登紀子、政府にもの申す!「戦争に勝利・敗北はない」東京大学・安田講堂で安保熱く語る!」(2010年6月16日 19時32分)
http://www.cinematoday.jp/page/N0024992
当日の内容については、これがもっとも詳しい。

ただこちらも、少なくともタイトルはシンポジウムの意図をミスリードするものと言わざるを得ない。たしかに、最後に出てきたゲストの加藤登紀子の訴え(?)は一部で受けていたし、樺さんが書いた詩も朗読した。ただ、シンポジウムの流れからすると、加藤登紀子が壇上にあがってからの発言や行為(樺さんへの黙祷など)は、参加者の中には違和感を覚えた方もいるのではないか? 少なくともワタクシは、素直に目を閉じて黙祷する気にはなれなかったなぁ。

「ANPO」ダイジェスト版では映画公開への興味もわいたけど、この日、もっとも印象に残ったのは小熊英二。
登壇するとき、ずいぶんとカクカクした歩き方なので「緊張しているのか?」と思ったけど、早口でまくし立てるように、それでいて具体的な数字をあげながら言葉を選び、時には参加者に気兼ねすることもなくズバッと言い切る。司会の上野いわく、「さすが歴史家、見てきたように語る」と皮肉られていたけど、どうしてどうして、著作の抑制のきいた筆致とはまたちがって、意外にもアジテータなんだな、と感じた。
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by t-mkM | 2010-06-17 01:33 | Trackback(1) | Comments(0)
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