40年ぶりに刊行された釜ヶ崎の本

今回はこんな本を紹介したい。

 『釜ヶ崎語彙集 1972-1973』寺島珠雄 編著(新宿書房)

この夏、水族館劇場の「谷間の百合」ツアーを追いかけて大阪・釜ヶ崎へ行ってきたから、というわけでもないけれど、この本はまちがいなく労作だ。
以下は、版元である新宿書房のサイトに載っている本書の紹介文から。
http://www.shinjuku-shobo.co.jp/new5-15/html/mybooks/440_Kamagasaki.html



...全243項目からなる本書は〈街のすべてを住みか〉として生きてきた日雇労務者の「釜ヶ崎事典」であり、1972ー1973年の現場報告書である。外から の一時的な視察や調査によるものではなく、釜ヶ崎に生活と仕事の根をおろした者たちによる「ルポルタージュ」であり、「ドキュメンタリー」であり、 「フォークロア」でもある。跋文=小沢信男

もうひとつ紹介文を。この本のカバーに書かれている一文から引用。

本書は、竹中労から「狂疾」、小沢信男から「正眼の人」と評され、練達した土工、鉄筋工でもあった詩人・寺島珠雄の透徹した人間観察が生みおとした非正規労働者版『釜ヶ崎事典』である!

本書の一部は、1973年に雑誌『新日本文学』に発表されているそうだが、著者である寺島氏はすでに1999年に死去しており、紆余曲折を経て40年ぶりに刊行された、とのこと。
40年ぶり! よくぞ日の目を見ることができたなぁ、というのがパラパラとこの本を見ていてまずは感じたこと。関係者の労を讃えたい。(最後に載っている出版に協力した方々の中、知っている名前を見つけてちょっと驚く)

”語彙集”というタイトルのとおり、釜ヶ崎に関係するあらゆる語句、コトバを、現場の労働者・生活者の視点で語っていく。それぞれの文章はもちろんのことながら、収録されているモノクロ写真が当時の様子をさらに雄弁に物語る。


 ↓いよいよ明後日、8日(日)まで。ぜひご来場ください!

「下町ハイファイ古本市」 
  期間:2013年8月3日(土)〜 9月8日(日)
  会場:ダウンタウンレコード(東京都江東区東陽3-27-3)
  http://www.downtownrecords.jp/
  アクセス:地下鉄東西線「東陽町駅」1番出口より徒歩3分
  開店時間:13時~20時(定休日:毎週火曜・水曜)

[PR]
by t-mkM | 2013-09-06 01:06 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://tmasasa.exblog.jp/tb/20962908
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 「下町ハイファイ古本市」、終了... ジャズ度の高い連作ミステリ >>