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公開講座「-世界は劇場-」@明治大学リバティタワー に行ってきた

先週末の26日(土)、台風の接近でどうなることか? ヤキモキさせられたけど、予定どおりに開催。
開始時間の13時前に駿河台のリバティタワーに入っていくと、すでに水族館劇場の劇団員の皆さんがほぼ勢揃いで、久しぶりに少し立ち話しなど。

明治大学 10月26日(土)【人文科学研究所】公開文化講座
 「Theatrum(テアトルム) mundi(ムンディ) — 世界は劇場 —」
http://www.meiji.ac.jp/jinbun/topics/2013/6t5h7p00000gdo4y.html

以下、上記サイトから当日のプログラムを貼っておく。
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<対談1>舞台(いた)の底から来(きた)るもの—襤褸(ぼろ)と官能(エロス)とスペクタクルⅠ
     桃山邑(水族館劇場) × 髙山宏(明治大学国際日本学部教授)

<DVD上映> 『なげきの歌は水とともに』  水族館劇場公演野戦攻城ダイジェスト

<対談2>舞台(いた)の底から来(きた)るもの—襤褸(ぼろ)と官能(エロス)とスペクタクルⅡ
     桃山邑 × 中沢新一(明治大学研究・知財戦略機構特任教授)

<対談3>「傾(かぶ)く」ということ —バロック/マニエリスム/ピクチャレスク
     中沢新一 × 髙山宏
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13時からはじまって、たっぷり6時間!
2回ほど休憩をはさんだとはいえ、集中講義のごとくイスに座り続けていたおかげで、さすがに終盤ではオシリが痛くなった。
とはいえ、どの対談でも印象に残る話しがなされていたし、わりとスリリングな展開も垣間見えたりして、シリは痛かったけれども密度の濃い時間ではあった。とりわけ、前半の桃山さんと高山さんとの対談で上映された、水族館劇場の活動を紹介するDVD(長さ50分だとか)の内容がスバラシイ。大八車をひいて筑豊を回ったという立ち上げの頃(モノクロ!)から、最近の小倉や博多での大がかりな舞台、今年の三軒茶屋・八幡神社での本公演、さらには越冬闘争支援のさすらい姉妹の路上芝居にいたるまで、水族館らしくBGMにも凝っていて見応えがあった。

この公開講座は後ほど活字になるようだけど、まとまるまでには時間がかかるだろうから、印象に残ったところを2,3メモしておくと、
・桃山さんが自身の「死」について語っていたこと
・中沢さんが”自らの課題”だとされた「アジールとしての場所から(でさえ?)商業資本主義が生まれてくるパラドックス」
・高山さんの見事な仕切り、そしてエンターテイナーぶり!
などなど。

さらに当日参加された方がどこかで感想など書いてないかなぁ、とググってみるといくつか拾えたので、これもまとめておく。

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「超人高山宏、明治大学を去る」
http://d.hatena.ne.jp/sheepsong55/20131026/1382792809
…桃山氏の中沢への社会変革参加への本気度を何度も突っ込んで問う姿勢が印象的。もちろん中沢はそんな青臭い質問に直截的には回答しない。それでも桃山氏は追及をやめない。…

https://twitter.com/nanamura77/status/394080540883574784
DVDを見ただけでも独特のパワーが面白い水族館劇場、あれだけ体をはって何かを創り上げている人たちが、ベタな言葉を聞きたがるのが不思議。大好きな人からの承認が欲しい気持ちを素直に出せるのは一つの力だけど、それをメッセージソングにすると取りこぼすものが多すぎ。

https://twitter.com/kiwhs/status/394093796176056320
今日の明治大学での「世界は劇場」での水族館劇場の桃山邑さんと中沢新一さんの対談がすこぶる面白かった。桃山さんの「社会を変えたいんですか」というストレートな質問に「変えたいに決まっている」とか答えるし。「後戸の神」や「大乗菩薩の欲」を持つ話、「アジールと資本主義のパラドクス」とかも

https://twitter.com/pantryboy/status/394301879011639296
昨日の『世界は劇場』のハイライトは中沢新一がキレたところ。「中沢さんにはメッセージがない。そして演劇にメッセージは必要」という水族館劇場の女優さんの意見に、中沢氏が「メッセージのある演劇なんてくだらない。大嫌いですよあんなもん」と真っ向から反論。流石の高山宏も仲裁に入ったw

「あえてマージン」
http://kohei.kaneta.net/2013/10/theatrum-mundi.html
…後の質疑応答で中沢新一氏が「メッセージソングは大嫌いだ、それで何も変わらなかったからだ」と解りやすく説明していました。作品にメッセージ性を与え社会を変えたいという向きと、その方向でのアプローチを続けても変わらないなら他の方向性を取るほうが良いと考えるというパターンがある、そしてどちらが正解というものでもないと高山宏先生がまとめて終了となりました。
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上に引いたブログやツイッターでも触れている方がいるけど、講座の最後にあった質疑応答での場面。桃山さんと中沢さんとの対談を受けた形で率直かつストレートにツッコんだ質問者の方と、間髪入れずにリアクションされた中沢さんの受け答えとその内容が、この日のテーマ「世界は劇場」を地でいく”スペクタクル”な展開で、強く印象に残ったのであった。
by t-mkM | 2013-10-29 01:07 | Trackback | Comments(0)


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