神楽坂での古本フェア、『ある精肉店のはなし』を観て

古本Tの参加している古本市、昨日から始まっています。
期間が短いのですが、神楽坂散歩ついでにお立ち寄りください。

「向田邦子が選ぶ食いしん坊に贈る100冊+2冊」を探書する!完結フェア
  会場:矢來町カフェ(新宿区矢来町32番地) http://yaraicho-cafe.com/
  期間:2014年2月13日,14日,15日,20日,21日,22日(営業は木・金・土曜のみ)
  営業時間:13時〜19時

ちなみに、上の企画は「第3回 神楽坂レラドビブリオテック」の参加企画のひとつ。詳細は以下をご覧ください。
 http://blog.livedoor.jp/honnomachi/


そういえばさる2月2日(日)、けっこう話題でロングランを続けるドキュメンタリー映画『ある精肉店のはなし』をポレポレ東中野で観てきた。
この映画を観たあと、 タイミング良く?配信となった「[本]のメルマガ」に、この映画についてけっこう長文の良いレビューが出ていたので、以下にバックナンバーをリンクしておく。
 [本]のメルマガ vol.527 http://back.honmaga.net/?eid=979151

この記事を書いている「忘れっぽい天使」さんは、そのなかで、
…監督が対象に近づく身ぶりがことの他良く作品の中に刻印されていて、夢中になって楽しんでしまった。
と綴っているけど、これは同感、ホントにそのとおりだ。
そしてこの一文は、2年ほど前に観た『ショージとタカオ』という、冤罪で無罪判決を勝ち取った当事者に密着したドキュメンタリー映画にも言えるように思えた。

話しを『ある精肉店のはなし』にもどすと、この映画を観た感想で「肉を食べたくなった」というのがわりと多いそうである。さもありなん、ワタクシも同じコトを思った。映画のシーンとしては、牛の頭にハンマーを打ち込むところや皮を剥いだり内蔵を引きずり出したり洗ったりという場面が多々あるけれど、不思議とグロい感じがまったくない。これはちょっと意外だった。
また部落差別のことも出てきて、家族がそれぞれに語るシーンもある。それととももに、”部落”や”差別”といった先代からの体験をもひっくるめての、日々の生活や家族との関係、暮らしている地域とのつき合い、さらには地域共同体の営みなど、声高には語らないけど、なにがしか考えるキッカケを観る側に残していく、そんな映画だった。

そして上映後、纐纈あや監督と、『牛を屠る』という本を書いている作家の佐川光晴氏との対談があった。この対談のためか、この回の上映は満席。ボックス東中野のころからもう何度となく来ているけど、ここで満席なんて初めてだ。

上映時間に変更がないため(だから予告編などいっさいなく、消灯後すぐに本編上映となった)、20分ほどの短い対談。デビュー作『生活の設計』から贔屓にしている我が家では数少ない作家さんなので、”生”佐川氏の話しを聞けたのは収穫。
まあ対談と言っても、ほぼ佐川氏による屠畜場での作業員としての体験談がほとんど。映画に出てくる牛の解体場面をふりかえりながら、ことあるごとに、自身が屠畜場でやっていた作業を身振り手振りで再現するさまは、作品から受ける著者の印象とも重なってきて、ちょっと笑えた。
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by t-mkM | 2014-02-14 01:55 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 黄昏の冬じたく at 2014-03-12 07:43
タイトル : ある精肉店のはなし ~ いのちをいただく
江戸時代から7代にわたり屠畜を生業にしてきた、大阪府貝塚市にある『北出精肉店』・・・ 牛を育て、それを家族が協力し合ってていねいに処理し、肉として店頭に並べるまで、すべて自分たちの手仕事でまかなっています。 その真面目な仕事ぶりを通して、いのちと食、そして家族を描き出したドキュメンタリー。 監督は、原発建設に反対を続ける島民たちの姿を捉えた 「祝(ほうり)の島」 で注目を集めた、纐纈(はなぶさ)あや。 いのちあるものが肉となり、食卓に届くまでをつぶさに見つめながら、「生の営み」とは何かを浮...... more


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