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前回につづき、酒にまつわる本

連日つづく暑さと、仕事のあれやこれやとで、ふと気がつけば7月も終わってしまい8月。

周りはいかにも夏休みといった趣きで、ふだんはほとんど見かけない中高生の団体が、夏休みを利用してか、見学らしくウロウロとしている。猛暑のさなか、ご苦労なことである。熱中症には気をつけて。

さて、前回エントリから間が空いてしまったけど、ひきつづき酒関連の本でちょっと面白かったものを。

『マティーニからはじまる夜 ー読むお酒ー』東理夫(実業之日本社、2014)


7月に出たばかりの新刊だけど、元本はつぶれた別の版元から出ていたものだとか。
タイトルにすべてが集約されているけど、酒にまつわるうんちくやらエピソード、とりわけ映画やミステリに絡んだエッセイ集。
以前に出された本なので、話題にあがるものがちょっと古めではあるけれど、情報量は多くて、酒が好きな方(ビール・チューハイだけでなく、ハードリカーも好きという方)には向いている。これを読んで、スペインのミステリ『楽園を求めた男』は読んでみようかと思った。


『飲めば都』北村薫(新潮文庫、2013)



人生の大切なことは、本とお酒に教わった――日々読み、日々飲み、本創りのために、好奇心を力に突き進む女性文芸編集者・小酒井都。新入社員時代の仕事の失敗、先輩編集者たちとの微妙なおつきあい、小説と作家への深い愛情……。本を創って酒を飲む、タガを外して人と会う、そんな都の恋の行く先は? 本好き、酒好き女子必読、酔っぱらい体験もリアルな、ワーキングガール小説。

以上はアマゾンの内容紹介から引いたものだけど、いまやあその通りの中身ではある。

北村薫と酒、個人的にはどうにも結びつきにくいイメージ。これがしかし、読んでみれば、人と会い、居酒屋へ行き、飲んで話し、酔っぱらっている…、という場面ばっかり。本を編集している現場なんて、ほぼ出てこない。でも飽きずにページをめくってしまう。
飲んでいる席での女性同士のやりとりを描くところでは、とくに「へぇ」と思った。解説でも触れられているけど、この辺が著者の変わらぬ「スゴいところ」なのかも。
by t-mkM | 2014-08-01 01:25 | Trackback | Comments(0)


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