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酒にまつわる話(ネットから)

ふらふらとネットを見ていると、「ほう」という記事に出会ったので、2つほどメモ。

「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著
http://kousyou.cc/archives/13261

「kousyoublog」というブログからのエントリ。ちくま学芸文庫の本で、昨年に出たらしい。
目をひいたのは、こんなところ。

大阪が食いだおれというのは現代でもキャッチフレーズとしてよく使われるが、元々は「大坂の食いだおれ、京の着だおれ、江戸の呑みだおれ」と呼ばれていた。とにかく江戸っ子は酒を飲みまくっていた。その「江戸の呑みだおれ文化」を形作ることになったのが、居酒屋の誕生である。本書では江戸での居酒屋の登 場の歴史と江戸の様々なお酒と居酒屋文化がまとめられた一冊だ。

「江戸の呑みだおれ」とは、これは初めて聞くフレーズだ。
そのほかにも、江戸の居酒屋文化の様子として、こんなふうに箇条書きにされている。

・酒は冷酒はなく全て熱燗
・酒の燗はチロリ(地炉利)、銚子が使われ、燗徳利が登場するのは嘉永年間(1848~54)頃。燗徳利が後に銚子とも呼ばれるようになる。
・現代でいうところの「とりあえずビール」の意味で使われていたのが「こなからくんな」。「こなから」とは二合半のことで、二合半単位での注文が基本だった。
・猪口は一グループ一つで皆で回し飲みしていた。
・割り勘の習慣があった。
・一気飲み、二つの陣営に別れての酒の飲み比べ(酒合戦)などがあった。
・居酒屋の営業時間は早朝からで、朝から当然のようにみんな飲んでいた。

などなど。
記事を読んでいるだけでも面白そう。

それともうひとつ、朝日新聞デジタルから。

「「日本酒」表示、純国産に限定 財務省が年内にも方針」
(青山直篤 2015年6月9日08時52分)
http://www.asahi.com/articles/ASH685GYWH68ULFA028.html

 純国産でなければ「日本酒」とは呼ばせません――。政府のクールジャパン戦略の一環で、財務省がそんな方針を年内にも決める。今後増えるとみられる外国産の清酒と差別化し、日本食ブームに乗って本家本元の日本酒を、世界で味わってもらうのが狙いだ。

以前、どなたかのブログだったかで、「”日本酒”なんて酒はない。それは清酒だ。」みたいはことを読んだことがあって、まあそうだよな、と思ったことがある。ワインだって、フランス産のワイン、チリ産のワインがあるだけだと考えれば、日本産の清酒、アメリカ産の清酒とすればいいようにも思うが、そういうふうには行かないのだろうか。とはいえ、すでに世界的に「清酒=日本酒:ジャパニーズ・サケ」という呼び方が定着しているのあれば、こういう対策も致し方ないのか。
by t-mkM | 2015-06-10 01:17 | Trackback | Comments(0)


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