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キース・リチャーズという人

ひさしぶりに、すこし前の雑誌から。

今回は『レコード・コレクターズ』2015年11月号。この号の特集はキース・リチャーズ。
(説明するほどのこともないとは思いますが)ミック・ジャガーとともにローリング・ストーンズのほとんどの曲を書いているギタリストなわけですが、23年ぶりだかでソロ・アルバム『クロスアイド・ハート』を出したこともあっての特集のよう。
そういえばこの『クロスアイド・ハート』、雑誌『ロッキング・オン』の2015年ベスト・アルバムで3位だったかに選出されてたな。

この号の特集はけっこう知らないこともあって、なかなか面白かったのですが、特集とはべつの連載記事「和久井光司のアナログ奇聴怪会」で、こんなことが書いてあった。

 キース・リチャーズという人はたまたまローリング・ストーンズで売れましたが、”個人”としては「一生、ライブハウスのミュージシャンでいたい」と思っているはずです。自身のジャズ・バンドをやっているときのチャーリー・ワッツもそうですね。ふたりの精神性が巨大ロック産業の長であるミック・ジャガーに待ったをかけるから、ストーンズのステージは単なるエンタテイメント・ショウにならない。

なるほどね。
チケット代は高いけれども、3回だけとはいえ、じっさいにコンサートに足を運んだ身としても、この指摘はうなずける。まあ、良くも悪くもマイペースとも言えるけど、いろいろとあっても70を過ぎて現役で魅力的に見える人というのは、そう多くはないし。
目指すべきジジイの目標のひとつか。

ガラッと変わって、最近読んだ本から。

『東京を生きる』雨宮まみ(大和書房、2015)

1、2の媒体で書名を目にしたので、図書館に予約していたところ、ようやく順番が回ってきて読んでみた。
タイトルにすべてが凝縮されている感じかな。

年齢はだいぶ上だけど、著者とおなじく地方出身者の身としては、読んでいてイタい感じを受けるものの、所々でうなずけるところはある。それにしても、場所というか特定のエリアに関して、これほどまでに人に複雑な感情を抱かせたり、こじらせたりさせるのは、”東京”以外にはないよなぁ、とつくづく思った。
by t-mkM | 2015-12-17 00:54 | Trackback | Comments(0)


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