昨日のエントリのつづき。
神保町の古本屋を見たあと、用事があって都営三田線に乗って、小石川へ向かった。 午後6時頃だったか、用事も終わったので帰ろうと通りを歩いていると、人が集まっている一角が目にとまる。よく見れば、そこは殺風景な酒屋。しかも中でお酒が飲める酒屋で、戸を開けはなった店に人が集まっていた、というわけ。 Kとふたりでちょっと立ち止まっていると、中にいる(すでに)いい機嫌になっているオジサンから手招きをされる。とはいっても店にはオジサンばかりというわけでもなく、女性の方もチラホラ。 なんだか皆さんが楽しそうなので、寄っていくことにした。 中にはいると、けっこう年期の入った酒屋のよう。タバコのヤニで天井付近は茶色になっていたりしている。 「ここから好きな酒を取っていっていいの」と言われたので、店の真ん中に置かれている酒の入った冷蔵庫(周りがガラスのやつです)から大瓶のビールを出して、Kと飲み始めた。つまみの類は店の入り口に乾きモノがいろいろと置いてあって、これも勝手に好きなモノを取って食べていいとのこと。 会計は後払い。詳しくは聞かなかったけど、ビンやカンの数とつまみ類の袋から計算して支払うようだ。 全体に漂うアバウトさ加減が、何ともいえず心地?よい。 さっき、手招きしてくれた?オジサンが、この店のことをいろいろと説明してくれる。 それによれば、近くにあるK印刷の人びとが仕事帰りに寄っていく「たまり場」であるらしい。そんな話しをしていると、「社長」と呼ばれる人(なんだそりゃ?)が来て、そのオジサンの座席にすわって何やらひとしきり盛り上がっていた。 また、K印刷は朝方に仕事を終える人もいるそうで、それに合わせてなのか、午前中も8時頃からやっているようだ。 小石川のこんなところで、朝から飲める酒屋があるとは。 それと、店内で目につくのは、文庫本が並んだ棚。 客が持ってきては置いていくのだそうだけど、これがけっこうな冊数。品揃え?も日本の小説ばかりだけど、各ジャンルから新旧いろいろとあって、バラエティに富んでいる。さすが、印刷会社の近所だけのことはある。(ホントか) 結局、このときは大瓶ビールとカップ酒とピーナツ一袋で、しめて670円。 ほとんど定価。激安。 これで儲かっているのだろうか? 逆に心配になってくる。 高級住宅街と思われる播磨坂と、そのすぐ裏手にあるズバ抜けて庶民的なこの店とのコントラストが、妙に印象的だった。
by t-mkM
| 2006-06-07 18:11
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