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このところ読んだ本

連休といいながらも、これまでのところ、ほとんど自転車で行動できる範囲で過ごしています。
そんな感じなので、この間に読んだ本のことなどを。

『 「美しい」ってなんだろう?ー美術のすすめ』森村泰昌(理論社よりみちパンセ)


著者は「美術家」。
それも、マリリン・モンローをはじめ、ゴッホの自画像やモナ・リザなどなど、古今東西の絵画中の人物や俳優に自分自身が"なる"作品で知られる方です。こうした型やぶりな「美術家」による、主に中高生に向けて書かれた、ユニークな美術への入門書です。

対象が中高生と思われるだけに、Q&Aを含めて、全体にとても分かりやすく書かれています。と同時に、通読すれば実感できますが、とても力の入った本でもあるように感じられました。とにかく、著者の体験-->それにもとづく思考(反省)-->じっさいの作品への結びつき、といった箇所が随所に出てきて、著者の、挫折とも言えるような経験にもとづく文章には説得力があります。
こんなに「腑に落ちる」美術関連の本を読んだのは、初めてのような気がします。

もう一冊は、『父親のすすめ』日垣隆(文春新書)


ワタクシは、いまのところ父親ではありませんし、これからも父親になる予定もないのですが、なんだかいろんな意味で、改めてこれまで自分自身が積み重ねてきた経験を振り返って考えたくなる本でした。
そういう意味で、子育てに悩むお父さんはもちろん、お父さん自身にも、また子どもがいない(まだ持っていない)大人の男性にとっても、得るところがある本ではないでしょうかね。

この本で書かれていることを、ごくフツーに実践できる人が増えてくると、世の中もう少し風通しが良くなる、かも。
by t-mkM | 2007-05-05 23:58 | Trackback | Comments(0)


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