「超世代文芸クォリティマガジン」とうたっている、扶桑社の季刊雑誌『en-Taxi(エンタクシー)』の最新号(2008年冬号 vol.20)をパラパラと。
最新号といっても、3月末には次号が出るのだが。 この雑誌、連載小説(『東京タワー』)がベストセラーになったりして、ずいぶんメジャーになったと思うけど、創刊されたころ(もう5年前だ)のキワモノっぽさというかトンガリさ加減を維持してもいて、気になる雑誌のひとつ。 この号にもいろいろと面白そうな文章があるけれど、この号で目にとまった記事は坪内祐三さんが連載している評論「風景 その七 映画館」。 「最近、毎週のように浅草に行く」という出だしで、この二年近く、浅草名画座に毎週のように通うことになったきっかけから話が始まる。とりわけこの、浅草名画座(略して浅名、だとか)の「いま」を描写する箇所がいい。さまざまなお客さんとともに浅名の座席にもたれて、昔の映画を見ていたくなりますね。 連載の中で、地下鉄の田原町駅の出口をあがって行ってすぐにある焼きソバ屋のことがでてくる。「以前は焼ソバ屋が2軒並んでいた」とは知らなかったけど、じつは一昨日の日曜日、東京マラソンを見物するために浅草雷門へ行く途中、この連載を思い出したので食べたのだった。 店名は「花家」。焼ソバ350円、大盛は450円。店先ではおにぎりも売ってる。 愛想のほとんどない対応だけど、ソースの焦げる香りとともになぜか強く印象に残る店ではある。 話が脱線したついでに東京マラソンのこと。 日曜日は浅草に行く前に銀座でへ行って、日本橋までコースを見物したんだけど、天気が良かったせいか、すごい沿道の人々。3万人も参加者がいれば、家族や知人だけでも相当な人数になるわけだから、人だかりも当然かもしれないけど、それにしても皆さん好きなんですね、マラソン。(ま、人のこと言えないけど) まあ、見ていると参加して走りたくなるのはたしか。 なにせ、見ず知らずの多くの人々が、沿道からずーっと「ガンバッテー!」と応援してくれるなんて、人生でそうそう出会えるものではない。でも、浅草雷門前では、大会後半になっていたこともあり、すでに疲れて歩いているランナーも多かったのだけど、沿道からは「ちゃんと走れ、バカヤロー」という説教を飛ばす人もいたなぁ。 マラソン大会に出るときは、せめて沿道から説教されないようにしないと。 話を坪内さんのことに戻すと、昨年出た『四百字十一枚』(みすず書房)、古本屋や古書展に行く楽しさとともに、読書の奥の深さというか、様々な本を読みつないでいく面白さ(意外さ)にあふれてます。
by t-mkM
| 2008-02-19 23:01
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