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酒の締めには冷やごはん

書肆紅屋さんのブログで、晶文社のサイトにおいて大谷能生氏による「植草甚一のいた時代 J・J氏と二○世紀の日本文化」 という連載が始まっていたことを知る。
さかのぼって第1回目も見てみると、植草氏の葬儀の様子なんかも書かれている。いまから考えると「へぇ、こんな人が」と思うような方が葬儀に参列(しかもそれぞれのやり方で役割を果た)していて、初めて知ることも多かった。今後が面白くなりそうな連載。

たまにはすこし毛色のちがう本から、ということで、
『買えない味』平松洋子(筑摩書房)
「たしかドゥマゴ文学賞をもらっていたよな...」と思って手に取ったのだけど、やはり一昨年の「第16回 Bunkamura ドゥマゴ文学賞」を受賞していた。
ちなみに選者は山田詠美。

フードジャーナリストとして、すでに著名で人気もある著者だけど、こと「食」に関するエッセイを書いている人の中でも、「独特の目線と展開で読ませる」と思うことが多い。(そんなに多くの方を知らないけど)
この本は雑誌『danchu』での連載をまとめたもの。連載で掲載されていた写真が半分くらいしか収録されていないのがちょっと残念ではある。
ま、でも、鉄瓶でいれた白湯のうまさ、冷えたご飯の味わい、大きな蒸籠で作るどんぶりの茶碗蒸し、なんてのはそそられる。

ちなみに、酒の最後には冷やごはんが合う、という趣旨のことが書かれていたけど、言われてみればたしかにそうかもしれない。
by t-mkM | 2008-05-14 23:43 | Trackback | Comments(0)


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