2017年 05月 10日 ( 1 )

『地獄の黙示録』『イージー・ライダー』2本立て@早稲田松竹

GWも残り少なくなった先週末の土曜日、久しぶりに早稲田松竹で映画2本立てを見た。
「早稲田松竹クラシックス vol.123」という企画のとおり、古い映画なんだけど、"戦後アメリカ映画の金字塔!"という、スゴイ文句にも押された感がありつつ、見てきた。
以下、見た順番に。

『地獄の黙示録』劇場公開版(デジタル・リマスター)
日本で劇場公開されたときに中学生で観て以来、何度目かの再見。
じつは2年ほど前、この映画の『特別完全版』をDVDで観ていて、このブログに感想も書いていた。
http://tmasasa.exblog.jp/24091383/

今回、あらためて劇場公開版を見直して感じたのは、
・画面がともてきれいになっている、さすがはデジタル・リマスター
・冒頭の『The end』が流れる密林の炎上シーンからして、引き込まれる
・ワーグナーを鳴らしながらの爆撃シーンはじめ、こんなリアル戦闘シーンのある映画は空前絶後か
・終盤のカーツ大佐とウィラード大尉とのやりとり、劇場公開版だといまひとつ迫ってこないような
・やっぱり、『特別完全版』は公開されるだけの意味はあった
・ベトナム戦争を背景とした戦争映画になるんだろうけど、その中心主題からして戦争映画ではないよなぁ
といったところ。


『イージー・ライダー』
一方、こちらは初めて観た。
昔から、"アメリカン・ニュー・シネマの傑作"という惹句とともに、主演の2人がバイク(チョッパーハンドルだっけ?)に乗って疾走しているシーンがイメージとして定着しているので、題名とともに、「ヒッピーな若者が自由を求めてアメリカを行くロードムービー」みたいな勝手なイメージがあった。

ところが、そんな映画ではまったくない。
なぜゆえ「アメリカン・ニュー・シネマの金字塔」などと言われつづけるのか、画面から強烈に分からされた気がした。
マリファナを転売して一儲けするところから始まるものの、モーテルでの宿泊を断られ、道ばたで野宿するところからして、何となく不穏な雲行き。途中で拾ったオッサンによってコミューンへと導かれるも、そのコミューンのなんとも弛緩してウサン臭いこと。これまた途中で意気投合したアル中の弁護士とともに立ち寄ったカフェでは、地元の白人客たちからあからさまな差別的態度を受け、そのうえ、野宿しているところまで追いかけてきて、寝込みを襲われる。そして、衝撃的かつ唖然とする幕切れ。
日常生活にさざなみを立てる者たちに対して、平然と差別、非寛容、暴力をもって応える、当時のアメリカの田舎におけるその空気に驚かされる。

この『イージー・ライダー』から10年後に『地獄の黙示録』が作られ、いまや時代が一巡したかのごとく、アメリカ・ファーストを公言する人物がアメリカ大統領であるという現在。そう思うと、いろんな意味で、じつはなかなかタイムリーな2本立て上映ではないか、と感じられた。


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by t-mkM | 2017-05-10 01:24 | Trackback | Comments(0)