注文、注文、サウスバウンド

メールをチェックすると、昨晩から今朝にかけて、本の注文が集中して来ている。サイトの方にも、アマゾンに出品している本にも。
「マーフィーの何とか」ではないけれど、仕事といい注文といい、どうしてこう集中するのだろうか? 不思議である。
とはいえ、注文が集中して来るとうれしいもので、梱包作業にシコシコと励む。

ちなみに売れた本は、
『日本ぶらりぶらり』山下清、式場隆三郎編
『いつ・どこで・なにを着る?』石津謙介
『ぼくのつくった魔法のくすり』ロアルド・ダール
『文房具を買いに』片岡義男
など。
そういえば最近、文房具に関係する雑誌をよく見かけるような気がするけど、文房具って流行っているのか?


ところで、Kのオススメもあって読んでみた『サウスバウンド』 奥田英朗。


左翼過激派の伝説的な元活動家である人物を父親に持つ一家が主役。
こう書くと「んっ?」と敬遠されそうだが、全くそんなことはなくて、エンターテイメントとして十分に堪能できる。
この父親、徹底して国家や政府、集団を嫌う個人主義的でアナーキーな言動・行動ゆえに、しょっちゅう周囲と軋轢を起こすのだけど、この父親のインパクトが強烈。その父親に翻弄されながらもシンパシーを感じていく息子の視点で、家族をめぐるさまざまな波瀾万丈が描かれていく。
語り手である息子の、小6にしては大人びてクールな眼差しがちょっと気になるけど、登場する人物の造形は、誰もが秀逸。この著者は、こういうのを書かせるとホントにうまいと思う。
オススメ。
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# by t-mkM | 2006-06-08 23:46 | Trackback | Comments(0)

小石川の酒屋にて

昨日のエントリのつづき。

神保町の古本屋を見たあと、用事があって都営三田線に乗って、小石川へ向かった。
午後6時頃だったか、用事も終わったので帰ろうと通りを歩いていると、人が集まっている一角が目にとまる。よく見れば、そこは殺風景な酒屋。しかも中でお酒が飲める酒屋で、戸を開けはなった店に人が集まっていた、というわけ。

Kとふたりでちょっと立ち止まっていると、中にいる(すでに)いい機嫌になっているオジサンから手招きをされる。とはいっても店にはオジサンばかりというわけでもなく、女性の方もチラホラ。
なんだか皆さんが楽しそうなので、寄っていくことにした。

中にはいると、けっこう年期の入った酒屋のよう。タバコのヤニで天井付近は茶色になっていたりしている。
「ここから好きな酒を取っていっていいの」と言われたので、店の真ん中に置かれている酒の入った冷蔵庫(周りがガラスのやつです)から大瓶のビールを出して、Kと飲み始めた。つまみの類は店の入り口に乾きモノがいろいろと置いてあって、これも勝手に好きなモノを取って食べていいとのこと。
会計は後払い。詳しくは聞かなかったけど、ビンやカンの数とつまみ類の袋から計算して支払うようだ。
全体に漂うアバウトさ加減が、何ともいえず心地?よい。

さっき、手招きしてくれた?オジサンが、この店のことをいろいろと説明してくれる。
それによれば、近くにあるK印刷の人びとが仕事帰りに寄っていく「たまり場」であるらしい。そんな話しをしていると、「社長」と呼ばれる人(なんだそりゃ?)が来て、そのオジサンの座席にすわって何やらひとしきり盛り上がっていた。

また、K印刷は朝方に仕事を終える人もいるそうで、それに合わせてなのか、午前中も8時頃からやっているようだ。
小石川のこんなところで、朝から飲める酒屋があるとは。

それと、店内で目につくのは、文庫本が並んだ棚。
客が持ってきては置いていくのだそうだけど、これがけっこうな冊数。品揃え?も日本の小説ばかりだけど、各ジャンルから新旧いろいろとあって、バラエティに富んでいる。さすが、印刷会社の近所だけのことはある。(ホントか)

結局、このときは大瓶ビールとカップ酒とピーナツ一袋で、しめて670円。
ほとんど定価。激安。
これで儲かっているのだろうか? 逆に心配になってくる。

高級住宅街と思われる播磨坂と、そのすぐ裏手にあるズバ抜けて庶民的なこの店とのコントラストが、妙に印象的だった。
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# by t-mkM | 2006-06-07 18:11 | Trackback | Comments(0)

たまの親孝行?

一昨日の日曜日から昨日にかけては、双方の親を東京に呼んで、都内のホテルで一泊。
(なので昨日は仕事を休んだ)

ウチの父親がちょうど70歳の誕生日を迎えたということもあり、いい機会なので、それではKの親にも出てきてもらい、いっしょに食事でもしましょう、ということになったというわけ。
食事をしたのは、韻松亭
ロケーションのせいなのか、日曜の夜というわりにはけっこうな盛況ぶり。食事もなかなかおいしかったし、お互いの親にもよろこんでもらえたようだ。

ま、ほとんどやっていない親孝行、ということかな。


昨日の午後に東京駅で親を見送ったあと、せっかくなので神保町まで足をのばし、古書会館でやっているアンダーグラウンド・ブックカフェへ。
旅猫さんの手ぬぐいを購入。

会場を出ようとしたら、一箱古本市でいっしょに助っ人をやった、Mさんとバッタリ。「ドーモ、ドーモ」とご挨拶して、ちょっと立ち話。

その後は古本屋をのぞきながら散歩。
田村書店の店頭棚で、新藤兼人監督がシナリオについて書いた本を買う。200円。
それにしても、田村書店の店頭は「ヒット」する確率が高いよなぁ。
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# by t-mkM | 2006-06-06 18:21 | Trackback | Comments(2)

「ダ・ヴィンチ・コード」を見てきた

昨日は仕事を強引に切り上げて、銀座へ。行き先は有楽町マリオンの映画館。で、何を見るかといえば、「ダ・ヴィンチ・コード」。
(せっかくなので、でかい劇場で見ようかと)

以前、原作を読んだことだし、周囲が盛り上がっていることもあるし、ということで、前売り券を買っておいた。ちなみに値段はチケットショップでちょっと安くて、1250円。

行ったのは、マリオン11Fの日劇PLEX、18時40分の回。ぎりぎりで間に合ったのだけど、全席指定ということで、受付に時間がかかる。しかも、コーヒーでも買おうとしたら、同じように飲み物などを買おうという人たちが行列していて、座席についたのは本編が始まるちょっと前。
混んでいたので左右の座席にも客がいることを覚悟していたけれど、そんなことはなくて、左右ともに空いていた。座席指定ということもあって、そのへんは調整しているのか。おかげでゆったりと見られた。

それで、映画の「ダ・ヴィンチ・コード」はどうだったのか。

強引にひとことで言えば、「超高級な内田康夫の2時間ドラマ」か。
いや、べつに「つまらない」と言っているわけではなくて、それはそれで十分に楽しめた。
ただ、ダイイング・メッセージの「謎解き」、キリスト教の聖杯「伝説」、パリ・イギリスの「街並みや風景」などなど、カッコのところをつなげていくと、「内田康夫の2時間ドラマ」に通じるところがあるかな、と。

それにしてもこの映画、たぶん原作を読んでいないと、ストーリーがよく飲み込めないのでは? けっこう強引な場面転換がいくつも見られたし。(実際、周りのおじさんには、途中から退屈そうにしている人がいた)
また、原作では謎解きの試行錯誤するさまが書き込まれていたけれど、そういう部分はほとんど描かれておらず、すんなりと「謎」が解かれていってしまうのは、なんだかあっけない。
その一方で、原作に忠実に映像化されてはいるので、原作 --> 映画という順をたどれば、原作への理解(というか作者の意図か)がよりハッキリすることはたしか。

総合すると、こういう評価になるのは妥当かも。
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# by t-mkM | 2006-06-03 11:49 | Trackback | Comments(0)

オールタイム・ベスト10

いつものように、ちょっと前の雑誌から。

『ミステリ・マガジン』3月号が、「創刊601号記念特大号」ということで、オールタイム・ベストの結果を発表している。選出は15年ぶりだとか。
毎年、『ミステリ・マガジン』の3月号は、書評家や評論家などから寄せられた前年の翻訳ミステリ・ベスト3を特集しているため、3月号だけが厚いのだけど、それにしてもこの601号のブ厚さときたら! 2200円っていう値段もスゴイ。

以前はそれなりに翻訳ミステリを読んでいたのだけど、ここ数年、国内もふくめてミステリ全般をあんまり読まなくなった。それでも、『ミステリ・マガジン』の新刊書評にはいちおう目は通している。
「特大号」では長編、短編、作家の3部門でのオールタイム・ベストが発表されているけれど、ここではとりあえず、長編のベスト10だけを以下にメモしておく。
(集計方法などは省略)

1  『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー
2  『火刑法廷』ジョン・ディクスン・カー
3  『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティー
4  『さむけ』ロス・マクドナルド
5  『幻の女』ウィリアム・アイリッシュ
6  『薔薇の名前』ウンベルト・エーコ
7  『利腕』ディック・フランシス
8  『八百万の死にざま』ローレンス・ブロック
9  『Yの悲劇』エラリー・クイーン
10  『死の接吻』アイラ・レヴィン
10  『赤い収穫』ダシール・ハメット
10  『時の娘』ジョセフィン・テイ

どうですか?
このうち、ワタクシが読んだことがあるのは7冊かな。でも、ここであげられている長編は、もう昔から名作と言われ続けているからなぁ。つまりは「古典は強い」ということか。

それから、ハードボイルドがわりと強いのが目立つ。
1, 4, 7, 8, 10(ハメットね)と5冊も入っている。12冊中の5冊なんだから、相当なもんだと思うけど、どうなのだろうか。

それにしても、『長いお別れ』って、「強い」なぁ...。
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# by t-mkM | 2006-06-01 00:33 | Trackback | Comments(0)

講習会、高田渡

今日は仕事上の必要があって、いつもの職場ではなく、朝から講習会へ出かける。
朝から夕方まで、机に座って講師の話を聞く。こんな「一日中、講義」なんていうのは、ホントにひさしぶり。

たまーに、机に座って人からの話しを長い時間聞くようなことがあるけれど、それはそれでわりと疲れるものである。でも思いかえせば、学生の頃は毎日がそうだったのに、その当時は「疲れる」なんて感じたことはなかったように思う。
あれはやはり、「若さ」のなせるわざだったのだろうか? ただし、講義中に寝たことは数限りなくあるのだけれど...。

夕方に講習会が終わり、近くにある古本屋をのぞく。が、収穫無し。
夜は、出かけていたKと落ち合い、新しくできた立ち飲み屋でビールなどを少し。


そういえば、最近聞いたCDで、こんなのが印象に残った。
高田渡, 高田漣 「27/03/03」
NHK-FMのスタジオ公開番組でのライブ音源。

最初のうちはスタジオ・ライブということで、お客さんに酒も入っていないこともあって、やりにくそうだけど、だんだん調子が出てくるのがよく分かる。(もちろん、酒を飲んでいるわけではない)曲の合間にぼそぼそしゃべる語りも、息子である漣さんとの掛け合いも、絶好調の様子。よくぞCD化してくれました。

リラックスして、酒でも飲みながら聞くのにはうってつけ。
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# by t-mkM | 2006-05-31 23:14 | Trackback | Comments(0)

新着本をアップ

サイトのトップにはまだ告知を出していませんけど、昨日、
新着本をいくつかアップしました。
http://t-furuhon.com/page_new/page_new_1.html
今回はこんな本たち。

『日本ぶらりぶらり』 山下清(式場隆三郎 編)
『服飾デザイン』 杉野芳子
『物語るステッチ【刺繍にみる英国史】』 星合千重子
『有識故実図典』 鈴木敬三
『染色入門』 佐野猛夫
『千代紙 型染紙』 加藤陸朗
『魚の目きき』 伊藤勝太郎
『いつ・どこで・なにを着る?』 石津謙介
『中国の芸と芸人』  岡本文弥


それから、久しく更新できていなかった「Mの本棚、Kの本棚」に、
  特集:音楽関連の書
として何冊か集めてみました。
http://t-furuhon.com/page_MK/hondana_1.html
ロックやジャズを中心にして、ちょっとひとクセあるこんな本を並べています。

『ロックの冒険・スタイル篇』  キーワード事典編集部
『20世紀のムーンライダーズ』 月面探査委員会編
『バルカン音楽ガイド』 関口義人
『声帯から極楽』 巻上公一
『マイルス・デイビス』 田中公一朗
『昭和のバンスキングたち  ジャズ・港・放蕩』 斎藤憐

詳しくはサイトの方をご覧ください。
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# by t-mkM | 2006-05-29 23:47 | Trackback | Comments(1)

雨の古本市にて

昨日は雨の中、近くで行われている古本市があったので、行ってみる。
わりと小さめの古本市だったこともあって、いまひとつ買いたいと
思うような本がなかったけれど、
『環境的公正を求めて』戸田清
『ユリイカ 1976年6月臨時増刊 総特集:シュルレアリスム
巌谷國士 責任編集』
の2冊を購入。
しめて600円。

このところ、古本の界隈ではすでにして有名人である岡崎武志さんの新刊、
『気まぐれ古書店紀行』(工作舎)
を読んでいるのだけど、これがなんだか面白い。
岡崎さんが全国各地の古書店を巡ったルポ風のエッセイだけど、
都市から地方まで、各古書店の本棚を前にしている岡崎さんの姿が目に
浮かぶようで、読んでいると無性に古本屋へ行きたくなる。
いや、ホントに。

途中まで読んで、Kに、「この本、面白いよ」と言ったら、
さっそく横取りされてしまい、後半がお預けなんだけど...。
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# by t-mkM | 2006-05-28 23:07 | Trackback | Comments(0)