<< お知らせ>> 古本Tの活動、など

(通常の日記はこのエントリの下から始まります)

◆ 鎌倉「ヒグラシ文庫」での常設棚 ← 5/20で古本販売は終了しました。

 2011年5月末より7年間、どうもありがとうございました。
 (お店は変わらず、営業中。古本T以外の本の販売も継続中)


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# by t-mkM | 2018-12-31 23:59 | Trackback | Comments(0)

ヒグラシ文庫での古本販売を終了

昨日は午後から鎌倉へ。
ヒグラシ文庫へ行って、精算と本の撤収作業。「在庫一掃セール」はいまひとつだったようで、ダンボール2箱に本をつめて、郵便局から発送した。

以下、店内に掲示してきた文面を、ここにも貼っておきます。



7年間 ありがとうございました

古本T 店じまい



 ヒグラシ文庫(鎌倉)がオープンした直後、2011年5月末より店内で古本を販売してきましたが、このたび、諸般の事情により、古本の販売を終えることにしました。
 この7年間、歴代の古本担当の方々をはじめ、ヒグラシ文庫のスタッフの皆さんにはたいへんお世話になりました。
 そして、古本Tの棚からお買い上げいただいたすべてのお客さまに、あらためて感謝いたします。
 7年間、ありがとうございました。

 末筆ながら、ヒグラシ文庫のますますの繁盛を祈念いたします。


2018年5月20日
 古本T






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# by t-mkM | 2018-05-21 01:59 | Trackback | Comments(0)

ヒグラシ文庫・鎌倉にて古本セール中!

ヒグラシ文庫・鎌倉が開店したのは2011年4月。
そのすぐあと、5月下旬から古本Tは店内の棚をお借りして、古本の販売を行ってきました。
以来7年にわたり、古本販売をつづけてきましたが、このたび、諸事情につき古本の販売を終了することになりました。

で、ただいま在庫を一掃するべく、「全品200円!」セールを実施中です。
スリップにある値段に関係無く、すべて200円!!

気になっていた本、買いそびれていた本、などなど、この機会にぜひお買い求め下さい。

セールは5月19日(土)まで。

鎌倉へお越しの際には、ヒグラシ文庫へ。
皆様のお越しをお待ちしております。

どうぞよろしくお願いいたします。



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# by t-mkM | 2018-05-15 01:24 | Trackback | Comments(0)

静岡でSPAC『マハーバーラタ』を観る

静岡県舞台芸術センター(Shizuoka Performing Arts Center : SPAC)という団体がある。
最近になって知ったのだけど、すでに20年以上の活動歴があるそうだ。で、このSPACが、このところ毎年「ふじのくに せかい演劇祭」という催しを行っており、その内容はタイトルどおり、海外からのゲストを招いての演劇から、SPAC自身の舞台、そして静岡市内各所において無料で楽しめる若手によるパフォーマンスなどが一体となった舞台芸術祭、なんである。

詳しくはこちらを。
http://festival-shizuoka.jp/

それで、この連休中、静岡まで出かけていって、「ふじのくに せかい演劇祭」の一環で、SPACが行う公演を観てきた。

『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』
公演日時:5月3日~6日 18:50開演
会場:駿府城公園 特設会場
http://festival-shizuoka.jp/program/mahabharata-malacharitam/

静岡駅で下りたのは15年ぶりくらいか。もはや、あんまり憶えてないけど、駿府城公園に行くのはこれが初めて。
この日は市中のメインの通りでサンバカーニバルなんぞもやっていたようで(演劇祭とは関係なさそう)、そのカーニバル自体を観たわけではないけれど、けっこうな人が出ていた。
またこの日、終始、風が強かったのには閉口したけど、まずまずの天気で、野外演劇を観る身としてはひと安心。

早めに静岡に着いたので、SPACの公演に併せて駿府城公園で行われていた、総監督・宮城聡も出演するトーク・イベントにも耳を傾けた。司会は中井美穂だった。

陽も落ちる頃、空が夕焼けで赤く染まってきれいな中、チケットの番号順に整列し、会場へ入場。
座席の周りをぐるっと360度囲む円形の舞台、前方に楽器がおかれ、ここで生演奏されるんだな、と分かる。ただ、分かるのはそのくらい。果たしてどういう舞台になるのか(すでに何度も上演されている演目らしいけど)。

上のサイトにある作品の解説に、

王家の熾烈な争いを軸とした古代インドの国民的大叙事詩のなかで、最も美しいロマンスといわれる挿話『ナラ王物語』。争いの絶えない俗界に咲く花のような物語を、宮城聰は「平安時代に伝わっていたら・・・」という大胆な着想のもと、絢爛豪華な舞台絵巻に昇華させる。

とあるように、はじまりで平安絵巻を思わせるような白装束の女性たちがつぎつぎと登場する。と、後方からの照明により、彼女たちの陰が、舞台正面の木々に浮かび上がり、移り変わっていく。日没を待つワケはこれだったか、と思うほどに見事な演出。特設舞台が一気に幻想的な雰囲気に包まれる。

先のトーク・イベントでも触れられていたけど、役を演じる者と、セリフを話す者とが分かれている。冒頭、登場した神々と、その神々のセリフを話す女性が別々にあることに(しかも、やや説明的なセリフが連続するもので)ちょっと乗れなかったけど、それも物語が進んでいくなか、不思議と違和感なく感じられるようになる。
強引に言ってしまえば、生演奏付き絢爛豪華な舞台付き講談、といった感じなんだけど、楽器を演奏する者たちの立ち居振る舞いも含め、演出が行き届いていることが随所で感じられる。

ときおり吹く強い風のためもあって、なかなか寒いなかでの観劇とはなったものの、野外ならではのスケールでの演出を堪能した2時間だった。

反面、ちょっと整い過ぎというか、キレイにまとまり過ぎな感じも。せっかくの野外舞台なんだし、も少しハメを外した演出があってもいいのかな、とも思った。(この辺は自治体からの助成を受けているからなのか?)
また、マイクを使わないことや生演奏など、"生音"にこだわっているようだけど、強風の野外ではときおり聞こえにくいこともあり、いっそPAを通した「爆音バージョン」公演というのもあるのでは。

ま、何だかんだ言いながらも、静岡まで観にきた甲斐があったと十分に思わせる舞台だった。


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# by t-mkM | 2018-05-11 01:08 | Trackback | Comments(0)

『上を向いてアルコール』を興味深く読む

著者である小田嶋氏がアルコール依存症を患ったことがあるのは知っていたので、この本も興味深く手に取った。表紙もなかなか凝っている。

『上を向いてアルコール 元「アル中」コラムニストの告白』
小田嶋隆(ミシマ社、2018)

以下はアマゾンの内容紹介より。

「50で人格崩壊、60で死ぬ」。医者から宣告を受けて20年——
なぜ、オレだけが脱け出せたのか?

「その後」に待ち受けていた世界とは??
壮絶! なのに抱腹絶倒

何かに依存しているすべての人へ

アル中は遠くにありて思うものです。
山にかかる雲と同じで、その中にいる人には、なかなか気づくことができません。
一度、雲の外に出てみないと、視界が確保できないからです。
私の告白が、雲の中で苦しんでいる仲間にとっての蜘蛛の糸みたいなものになったら良いなと思っています。
まあ、私はお釈迦さまではないわけですが。
(告白─ 「まえがき」に代えて より)


アマゾンのレビューを見ると、面白いことに、総数は少ないものの、賛否が完全に分かれている。星5つと星1つだけで、その比率2:1。それほど極端な内容ではないように思うのだが。

人はなぜアル中になるまで飲むのか?
依存症一般に言えることだと思うが、依存症でない人には、「どうしてそこまで飲むのか(食べるのか、やるのか)?」というのは、謎である。何か深い理由があるんだろう、たとえば憂さを晴らすために飲むといった歌はたくさんあるし…、などと思う。けれども、著者に言わせると、まず飲んじゃったが先にある、理由は後付け、なんだそうだ。

これは裏返せば要するに「誰でもがアル中になる可能性がある」とも言える。
いやまあ、ワタクシも他人事ではない。

前半で描かれる、著者がしだいにアルコール依存の深みにハマッていき、身体の不調が表にあらわれてくるところなど、文章のノリはよくて軽いものの、なかなか壮絶である。足がむくみ、スネを指で押すと指が埋まるなんて、にわかには信じがたい。

また、依存症を克服するために(だけではないけど)何かを我慢する、というマインドセットでは、人間、持って半年なんだとか。何かを我慢するというのは、それくらい無理があるそうだ。だから、生活を一からプランニングしていって、「アルコールのない生活」というのを確立しなければ、アルコール依存からは抜け出せないそうで、それには「知性」が必要だとも。
著者は、主治医からこの言葉を言われたそうだけど、いろいろと考えさせられる。

最後のほうで、タバコを止めたのは、ほぼいいことづくめだったが、アルコールはそうではなく、トータルではよいことが多かったものの、アルコールのない生活で失ったものも確かにある、と書いている。たとえて言えば、4LDKの家で2部屋だけ使って住んでいるような感じ、だそうだ。つまり、残りの2部屋は「開かずの間」ということになる。
これはこれで喪失感というか「もったいない感」があるよなぁ。

この本、すでに依存症である人には効かないかもしれないけど、アル中に片足つっこんでいる憶えがある人や、その自覚がうっすらとでもある人には、いろいろ有益ではないでしょうか。
まあ、自戒をこめて。


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# by t-mkM | 2018-05-09 01:13 | Trackback | Comments(0)

沢崎シリーズ14年ぶりの新作を読んで

今年最初のエントリでも「原尞の新作が出る!」と驚いたことを書いた。
https://tmasasa.exblog.jp/27967417/
最近、なんだか知らないけど、相方がとつぜん買ってきて読み、どうもイマイチそうな感じなので、「どれどれ」と手を伸ばしてみた。

『それまでの明日』原尞(早川書房、2018)

以下は早川書房のサイトにあるあらすじから。

私立探偵・沢崎のもとを訪れた紳士が持ち込んだのはごく簡単な身辺調査のはずだった。しかし当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。14年もの歳月をかけて遂に完成したチャンドラーの『ロング・グッドバイ』に比肩する畢生の大作。

今回、沢崎が巻き込まれる事件自体は、ハッキリ言ってショボい。
デビュー作の都知事選に絡む疑惑や、『私が殺した少女』の緊迫感に比べると、年齢のせいか、はたまた世相の反映なのか、もやもやした感が後半になるほどつきまとう感じがする。

そもそも、依頼人の持ち込んだ身辺調査は、わりとすぐに「当人がすでに死亡」となってしまうし、巻き込まれる金融絡みの事件も、金額はちょっと大きいものの、背後にうごめく組織や人物は、過去シリーズの登場人物を出すため? という感がなくもない。しかも、舞台となる金融会社の店名が「ミレニアム・ファイナンス」(!)だとか、沢崎が、いつまでも学生気分の抜けない息子のような年齢の人物と交わすやりとりでも、なんだかなぁ、という違和感を拭いきれない。

…といったような感じで、いまひとつすっきりしなかったのだけど、BOOK.asahi.comに永江朗が寄せていた書評などを読んでいて、そんな認識を改めさせられた気がした。

 探偵小説は失ったものを見つけ出そうとする物語である。この作品は、依頼された調査の結果はすぐわかるが(女将の死)、依頼人が姿を消すことで、何を見つけ出すべきかがわからなくなる。まるで現代人そのもの。

http://book.asahi.com/reviews/column/2018032700002.html


ほう、なるほど。
今作の、なんだか明確ではないストーリー展開、スッキリしない事件の顛末、自身の身近な人間関係に翻弄されたり、悩んだりする人々…。たしかに行き先が見えづらい。そういう点では、まさに現代的なのかもしれない。

最後の最後、「えっ」というラストで終わるのだけど、どうしたって、その後の(しかも確実に悲劇的であろう)展開を想像せざるを得ない。
このあと、沢崎シリーズはいかなる方向に行くのか? そもそも、新作は読めるのか?
ぜひとも読んでみたいと思うのだけど。


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# by t-mkM | 2018-04-24 01:33 | Trackback | Comments(0)

『ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男』

週末、またも朝からミッドタウン日比谷に行って、映画鑑賞。
公開前からちょっと気になっていて、実際、ゲイリー・オールドマンのアカデミー主演男優賞や、日本人が特殊メイクで受賞したことでも話題になった。

以下、「フィルマークス」というサイトからのあらすじを引いておく。

第二次世界大戦初期、ナチスドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、英国にも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれる中、ヨーロッパの運命は新たに就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手に。ヒトラーとの和平交渉か、徹底抗戦かー。チャーチルは究極の選択を迫られる。議会の嫌われものだったチャーチルは、いかに世界の歴史を変えたのか。実話を元に、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を描く感動の歴史エンターテインメント。

https://filmarks.com/movies/72789

上にもあるけど、描かれるのは老齢で新首相となったチャーチルが、戦時中の挙国一致内閣を率いつつ、閣内の政敵である外相・ハリファックスや前首相・チェンバレンらによるドイツ・ヒトラーとの講和を勧める提案を、悩んだあげく退け、ドイツとの徹底抗戦を議会で決するまでの4週間。これ以外、チャーチルの直近の過去なども、セリフでは出てくるものの、説明的な画像など一切画面には出てこない。
まさしく、原題である「DARKEST HOUR」(最も暗い時間)に限定して、そして首相・チャーチルに焦点を絞って描かれる。

この件の歴史的な事柄は、現代史に属することだし、中高生のときの授業でもやった憶えもあまりなく、詳しくは知らない。
それにしても、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』を観てもつくづく思い知らされたけど、当時、ドイツ軍の破竹の勢いは、英仏連合国を瀬戸際まで追い詰めていたんだなぁ。副題にある「世界を救った男」は、ちょっとどうかとは思うものの、「連合国側がドイツと講和してしまった第2次大戦後の世界」というのも、十分に可能性があったんだな、と感じざるを得ない。

(以下、ややネタバレします)

後半、自身の決断を迷うチャーチルが、市民の声を聞く場面があるんだけど、(ちょっとできすぎだとしても)その場の市民全員がドイツとの講和に対して「ネバー!」と叫び、ドイツとの徹底抗戦を支持するシーンが印象的だった。
歴史の結果を知っている我々の立場からは、感動的に映るんだけど(実際に泣けてくる場面なんだが)、ふり返って現在の日本や世界の状況を思うと、そう単純に感動している場合ではないよなぁ、と複雑な思いにかられる。

それに、アジアの辺境に身を置く立場としては、徹底抗戦して戦後を主導した英仏(そういう意味で米はちょっと違うか)に対し、徹底抗戦した結果として敵国の占領から戦後が始まった我が国、という対比は、どうしてもよぎる。

…とはいえ、当時を再現する美術や細やかな演出、陰影の深い映像、そしてなにより、主人公をはじめ役者陣の演技に見応えがある(中途、やや眠くなったりしたが)。
「なぜいまチャーチル?」とも感じるけど、いろんな意味合いで、これも今どきの映画なんだと思わされた。


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# by t-mkM | 2018-04-19 01:12 | Trackback | Comments(0)

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を観た

先の日曜日、都心に新しくオープンした商業施設、東京ミッドタウン日比谷に入っているTOHOシネマで観てきた。
以下は「Movie Walker」に載っているあらすじ。

1971年。ベトナム戦争が泥沼化、アメリカ国民の間には疑問や反戦の気運が高まっていた。そんななか、アメリカ国防総省がベトナム戦争に関する経過や分析を記録したトップシークレットである文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在をNYタイムズがスクープ。しかし、その後の記事は政府の圧力で差し止められてしまう。アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたワシントン・ポストのキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、同紙の編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)らとともに、真実を明らかにすべく奔走。ライバル紙であるNYタイムズと時に争いながらも連携、団結していくが、政府からの圧力はますます強くなり……。
https://movie.walkerplus.com/mv64145/

ミッドタウン日比谷ではおそらく一番大きな劇場と思われるスクリーン1にて鑑賞。
このTOHOシネマ、"プレミアム何たら"というのをやたら連発して宣伝しているんだけど、階段状の劇場はかなり広く、天井も高く、画面もデカくて、ほぼ一番後方の席で観たものの、画面が小さいと感じることもなかった。今どき、新しくできる映画館ほど、居心地(観心地か)がいいなぁ。

スピルバーグ監督、主演がメリル・ストリープにトム・ハンクス、でもってテーマがベトナム戦争絡み、となるとアカデミー賞最有力かと思いきや、今回はいくつもの各賞でノミネートされたものの、受賞には至らなかったようである。

で、本作。
なんでも9ヶ月くらいで制作されたようだけど、これだけの陣容を揃え、エンタメとして見応えのある作品を突貫で作ってしまえる、ハリウッドの底力というのはスゴいの一言。
予告編を見ていると、そう面白そうには感じられなかったのだけど、そんなことはまったくの杞憂。
主演の二人の演技はもちろんのこと、導入部分のベトナムにおける戦闘シーンから70年代はじめの新聞社の(ネットも携帯電話もなく、紫煙がただよう)内部のリアルさ、ワシントン・ポストの編集部の一癖ある面々、最後に出てくる輪転機のこれでもか! というリアルな再現などなど、画面の隅々にまで計算が行き届き、ラストの盛り上がりには胸にせまるものがある。

編集主幹のベンが言う「報道を守るのは、報道だけだ(趣旨)」など、本作のあちこちで言われるセリフからも、スピルバーグのメッセージはストレートで明確だ。それほど明快な主張を、役者の演技と細部まで配慮された演出や画面構成、そして脚本によりエンタメとして見せるのには、ただただ感服。強烈に皮肉の効いたラストの場面ともあいまって、強く印象に残った。

アクションシーンこそないけれど、大画面の劇場に身を委ねて観るべき映画、だな。


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# by t-mkM | 2018-04-12 01:05 | Trackback | Comments(0)