すでに詳しい報道がいろいろ出ていますが、とりあえずは以下を。
「世界的巨匠・大島渚監督死去 96年脳出血から懸命リハビリ」(エキサイト・ニュース) http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20130116/Sponichi_kfuln20130116006001.html ↑ の冒頭から引用。
大島渚監督のご冥福をお祈りします。 で、大島監督というと、「愛のコリーダ」や「戦場のメリークリスマス」といった映画が当時、話題を振りまいていたのをリアルタイムで知ってはいるものの、いまだに観てなかったりする。こっちはそのころ中高生だったわけだけど、大島監督はそのうちテレビ番組にコメンテーターとして出てくるようになったため、どうも映画監督というより「テレビで吠えているオヤジ文化人」という印象が強い。 そんな程度?なので、大島監督の映画は気になりつつもこれまで観たことはほとんど無かった。が、たまたまこの正月、死去の直前に『日本の夜と霧』のDVDを借りて観たのだった。 公開四日後に松竹が勝手に上映打ち切りを決めたため、それに抗議して大島監督が松竹を退社したという、いわくつきの『日本の夜と霧』。 →「日本の夜と霧」-Wikipediaより 作品が1960年で、しかも映画の中では「6月15日のデモで女子学生が亡くなった…」などというセリフが出てくるところからすると、かなり急いで作られたと思われ、公開当時はさぞやタイムリーだったと想像される。 だからなのか、セットもカメラも場面転換も必要最小限。もうやたらと長廻しのシーンの連続。まるで舞台での討論劇を観るようで、しかも、役者がトチるのをものともせずに続いていく映像作法には、今となってはちょっとしたカルチャーショックを受ける。 (やっぱり予算も時間も少なかったのか…) 時代背景や当時の政治的な情勢がそれなりに頭に入ってないと、「なんかやたら言い争ってる映画」といったふうにしか受け取れないかもしれない。そういう自分も、当時の状況など断片的にしか理解できてないけれど、それでも、運動のなかでのさまざまな対立や葛藤や苦悩は、なかなか迫ってくるモノがある。まあ、組織やスローガンといったものが、個々人の抱く感情や気分を越えて(抑圧して)いくようになっていくのは、いつでもどこでも起こり得るものなのかもしれない。 ちなみに、この方のブログのエントリが参考になったのでリンクしておく。 「Modest Comments on What I Have Read」 <「日本の夜と霧」(大島渚監督、1960年・日本)> → http://anglo.exblog.jp/11653859/
by t-mkM
| 2013-01-17 01:14
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