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「渋さ知らズ アップリンク特別企画」の初日へ

先週末の土曜日は、不忍ブックストリートの一箱古本市(4/27、5/3)に向け、宣伝チラシやMAPの折り込みなどの作業で助っ人の集まりへ顔を出す。
今回から一新した不忍ブックストリートのエリアMapに、一箱古本市チラシや関連企画の宣伝物などを挟み込む、という作業をひたすら続ける。なんとなくベテランの方々が少なくなったように見えたが、その分?新しい助っ人の方が増えている様子。
気がつけば、公式サイトのほうもガラっと一新している。
http://sbs.yanesen.org/

各地に置いてくるマップなどを持っていったん帰宅した後、「渋さ知らズ アップリンク特別企画」
【音と映像の1週間】の初日を観るべく、渋谷のアップリンク・ファクトリーへと向かう。
http://www.uplink.co.jp/event/2013/8443

この日(3月30日)、前半は生演奏で「渋さ知らズ川下直広を演る」と銘打ち、tsの川下直広をリーダーに、不破大輔b、岡村太ds、山口コーイチp、斉藤良一g、鬼頭哲bsの面々。休憩をはさんで後半に映像「風ッ喰らい時逆しま」の上映で、すべて終わったのは10時過ぎだったか。

川下さんのtsを聴くのも、そして拝見するのも初めて。
あの地底レコードのイメージが強いせいか、アバンギャルドでブッ飛んだ人という勝手な先入観があった。がしかーし、この日の川下さんはメンバーの中でただ一人、ベージュのジャケットにパナマ帽というしゃれた姿で登場。こちらの一方的な思い込みはあっけなく崩れ去る。
そして演奏の方も、ルイ・アームストロングとホイットニー・ヒューストンという出だしで、どこかで耳にした(渋さではない)曲が多く、意外な選曲。とはいえ、そこは"ジャズ"のライブなので、演奏自体はしだいに熱くうねり、激しくなり、各自のソロも聴き応え十分。
それにしても川下さんのtsのよく唄うこと。ソロでフリーキー吹きまくるのもいいけれど、歌詞が見えてくるかのような力強いブローが耳に残る。そしてこの日は何といっても岡村さんのドラム。こちらも初めてだったけど、緩急自在・変幻万化にリズムをたたき出すサマがとにかく良いのだった。

後半は「風ッ喰らい時逆しま」の上映。
昨年9月に東中野でのレイトショーで観て以来、これが2回目。

前回観たときに感想を書いたけど、2回目ともなると、声で「あぁ、あれが千代次さんだな」とよく分かる。いまも水族館劇場やさすらい姉妹での舞台を観るたびに、別格の役者だなと思うけど、この曲馬館のころはまた全然違った印象でスゴイというか、カッコイイというか。
映像の不鮮明や音が聞き取りづらいところなど、いかんともしがたい箇所が少なくなく、しかもナレーションがまったく無いうえ、旅の途中の風景を過激な舞台に交錯させながら映像が進んでいくので、分かりにくいとも言える。
それでも、あらためて全体を通して観ると、曲馬館の背景や活動の原動力といったものが当時の時代状況の中に荒々しく(ぎこちなく?)も活写されていて、今だからこそ映像としての価値が高まっているように感じた。

観ていると、水族館劇場の源流とでもいえるような場面も多々あるので、三軒茶屋での3年ぶりの東京本公演を前に、「風ッ喰らい時逆しま」を観ておくのも一興かも。
by t-mkM | 2013-04-01 01:15 | Trackback | Comments(0)


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