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「銭湯の日」をめぐって

夜、いろいろあって久しぶりに近所の銭湯へ行った。
番台のオバチャンに入浴料(現在450円)を払うと、「今日はサービスでそこにあるタオルを差し上げてます」。うんっ? ふり返って見れば、新品タオルがダンボール箱のなかで積まれている。”へぇ、ラッキー”と思いながら、不思議なキャラクターのあるヤツは避けて、この銭湯の○○湯と書いてあるタオルをもらうことにした。

風呂に入っているときは別になんとも思わなかったのだが、よくよく考えてみれば今日は10月10日、そう「銭湯の日」だったのだ!
しっかし、あの○○湯、”10月10日は銭湯の日”だとか、”もれなくタオルをプレゼント”とか、どこにも何にも書いてなかったな。いやはや謙虚というのか、商売っ気がないというか。まあでも、やっぱりデカイ風呂は気持ちがいい。天井がスコーンと高いのも気分がいい。
風呂とトイレは大きいのに限るな。

で、ちょっと「銭湯の日」をググってみると、由来があった。
東京都中小企業団体中央会
http://www.tokyochuokai.or.jp/jiyoho/kinenbi/10_10sento.html

 10月10日は我が国で初めてのオリンピックが東京で開催された日です(1964年10月10日)。これを契機として国民のスポーツに対する意欲が高まり、健康増進の目的でスポーツ人口は年々増加しています。スポーツで汗をかいた後に入浴することや、銭湯での入浴は健康に良いことが入浴実験でも証明され、スポーツと入浴は密接に関係していることが判明しました。  
 このような理由により、10月10日を銭湯の日として申請し、平成8年日本記念日協会の登録認定を受けました。

へー。
10月10日で1010=セントウ=銭湯、だとばっかり思っていたけど、違うのだ。
そうか、東京オリンピックの開催された日がきっかけなのか。でもまあ、記念日としてはなんとなく強引な気がしないでもないけど、トリビアな知識が増えたことはたしか。

風呂からあがり、だらだらとつづく坂道をあてどもなく登っていく。ふと、以前から見かけてはいるものの、これまで入ったことのない居酒屋が目についたので、ものは試しに?と暖簾をくぐった。
オジサン一人でやっている、カウンターだけの年季の入った小さな店。7, 8人も入ればいっぱいだろうか。北陸の方面とおぼしき民芸品がちらほらと。

向かいではオバアサンが一人、”今日の夕飯”といった感じで、焼酎?かなんかを飲みながら食事をしている。聞けば、足が悪いので買い物がままならず、よくこの店に食事がてら来るのだとか。帰りがけ、「今度の連休はやってんの?」「日曜はやるけど、月曜は休み」などと店主と話していたな。お隣では、近所の会社にお勤めだろうか、こちらも常連風のオネエサン2人組が上司のグチで盛り上がっていた。店内には小うるさいポスターの類もほとんどなく、独特の時間が流れているかのよう。
店主によると、1975年からやっているのだとか。とくに考えずに頼んだ肉どうふもイワシの刺身も、丁寧な料理でどれもウマかった。

いやはや、トウダイモトクラシ、由緒正しき都会の地元の飲み屋。長く続いている店には行ってみるもんだなぁ、とつくづく思った。
by t-mkM | 2013-10-11 01:57 | Trackback | Comments(0)


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