野戦の月という、もっぱらテント芝居をやっている劇団を知ったのはいつの頃だったか。
観てみたいと思いながら、これまでなんとなくタイミングが合わずにいたのだが、ネットを徘徊していて8月23日(日)に浅草近くにある隅田川公園の広場で1日だけテント公演を打つことを知った。「これは行かねば」と、雨を心配しつつも夕方から浅草へ。 <15夏の野戦>野戦之月海筆子テント芝居公演『ぐぁらん洞スラム 正伝』 8月23日(日)午後6時開演 隅田川川辺山谷堀広場 詳しいことは、劇団のサイトにある下記ページを。 http://yasennotsuki.wix.com/yasennotsuki#!fashion/c1n0f 1日だけの公演らしいし、簡単なテントなんだろうとおもって現地へ着いてみると、思いのほか立派でデカいテントが立ててあり、周囲には機材を運んだクルマやらなにやらが数台。 共催が「山谷労働者福祉会館活動委員会」だからなのか、テント隣では炊き出しなどをやっていた。それにしても、1日だけとはいえ、ずいぶんと力の入っている公演だなぁ。 18時前、案内にしたがってテントへ。 音響も照明もフツーのテント公演と同じようにしつらえてある。お客さんも8割方は埋まっていただろうか。それなりの人数だ。 冒頭、主宰である桜井大造さんからあいさつ。この場所での公演を長年模索してきたそうで、さまざまなあれこれを乗り越えて今年ようやく実現したのだとか。今後もこの地で公演をしたいとのことで、今回の”力”の入りようは、どうやらそういうことが(も)背景のようだ。 つづいて、共催である山谷労働者福祉会館活動委員会の方から、野宿者支援などについても説明とあいさつがあった。30代とおぼしき若い人だったけど、野宿者への支援活動の原点となったところからはじまり、その目指すところや世の中の現状をどう見ているかなど、分かりやすくて熱のこもったあいさつと訴えだった。彼らの主張と行動とが、共感とともに腑に落ちた。 で、芝居のほうはといえば、こちらも終わってみれば90分にもおよぶもので、テントに負けず?、1日公演の芝居とは思えないもの。 イルミネーション輝いてそびえ立つスカイツリーをバックに、都会のさびれたショッピング・モールにたむろするさまざまな人々が、時間軸を交錯しながら交流するさまがエピソード的に描かれる。ややストーリー的に未整理というか、脈絡のハッキリしない部分もあったけど、それはどうやら9月初旬に立川で行われる本公演に向けての”公開ゲネプロ”といった側面があったようでもある。そのためなのか、これだけの芝居を披露して無料とは。 潔いよなぁと、つくづく感じ入った。
by t-mkM
| 2015-08-26 00:31
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