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大駱駝艦『クレイジーキャメル』を観る

昨年末に池袋の東京芸術劇場で観た、寺山修司 x 松本雄吉(維新派)の『レミング』。
公式サイト→http://www.parco-play.com/web/play/lemming2015/

オリジナルの「レミング」はもちろん観てないし、寺山修司という人の作品も(古本ではわりと買ったり売ったりしているけど)、じつはまともに読んだことはなかったりする。ただ、この舞台は松本氏の演出によるためか、冒頭から維新派のセンス全開で、内橋さんの音楽とも相まって予想外に堪能したのだった。
この舞台で、主人公のふたりやその他の出演者のなかで、ひときわ異彩を放って存在感があったのが、主人公の母親役で出ていた麿赤兒。そう、大駱駝艦を率いている人で、御年70歳になるという人でアル。

そんな経験があったので、じゃあ麿さんが舞台に出ているうちに観ておこうと、早々に大駱駝艦の世田谷パブリック・シアターでの公演『クレイジーキャメル』のチケットをゲット。この週末に観てきた。
大駱駝艦の公式サイトにある『クレイジーキャメル』の詳細は以下。
http://www.dairakudakan.com/rakudakan/2016/crazycamel_2016.html

大駱駝艦の舞台をみるのは初めて。
一緒に観たくわしい知人によれば、「今回のはいつもの舞踏とは違ってショーだよね」とのこと。どんな舞台なのかというと、以下は「CINRA.NET」の記事より。
http://www.cinra.net/news/20160202-crazycamel

『クレイジーキャメル』は、2012年にフランス・パリで初披露された。今回の公演は、「先生」と「掃除夫」を1人2役で演じるもう一人のキャラクターを 追加し、演出を新たにした「完全版」になるとのこと。アントニオ・ヴィヴァルディの“四季”と、よりボリュームを増した土井啓輔のオリジナル曲にのせて、 2人の女学生と1人の男子学生の人生を描く舞踏仕立ての金粉ショウだ。

70分という上演時間だったけど、全身金粉に塗った男女各9人計18人のダンサーが繰り広げる舞踏は、ライティングによってはあやしくうごめくように見えて、音楽ともども濃密なる空間。歌舞伎のような動きや、仏教というよりは土着性をも感じさせるような集団での舞踏に目を離せない。麿さんの女学生姿には思わず笑ってしまうものの、その動きはさすが。
最後のカーテンコールの”仕様”はお約束らしいが、このカーテンコールでぐっときた。一緒にいった知人曰く、「このカーテンコールでやられるんだよね」だとかで、まさしくその通り。

いやまあ、こういう集団を40年以上も率いてやってきている麿さんという人を、あらためてスゴイと感じたのであった。
by t-mkM | 2016-02-08 01:14 | Trackback | Comments(0)


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