博覧強記というのは、まさにこういう人のことを言うのだろうな。
『平成精神史』片山杜秀(幻冬舎新書、2018) 副題に「天皇・災害・ナショナリズム」とあるけど、それに止まらず、映画・演劇をはじめとする文化や思想、さらには犯罪史までも取りこんで話が展開していく。 「講談調」という指摘もあるようで、語り口は全編にわたって平易であるのはその通り。特に中盤、現在の「日本会議」ができるに至る過程での、著名な作曲家である黛敏郎が果たした役割をけっこう熱く読み解いていく箇所などは、読み応えがある。いまの政治状況を考える上でも、このあたりの見立ては有益なのではないだろうか。 また後半に至るほど、「平成」という字面からはほど遠い、暗いとも言える見通しが語られる。うーん、まあでも、そうなのかもしれないけど。 で、後半を読んでいて、ちょっと目に止まった記述があったので、以下引いておく。 そこで思い出すのが、イギリスの科学史家バナールが1929(昭和4)年に書いた『宇宙・肉体・悪魔』という本です。同書でバナールが描き出した未来は次のようなものです。 これって、まるでアニメ『PSYCHO-PASS』に出てくるシビュラ・システムだよなぁ。 うーむ。
by t-mkM
| 2019-06-27 01:44
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