定番のエントリですが、今回取り上げる雑誌は『月刊みすず』2019年7月号。 (雑誌というより、出版社のPR誌という位置づけかと思うけど、これ、立派?に雑誌といっていいのでは) 精神分析家の藤山直樹氏による「精神分析家、鮨屋で考える」という連載が断続的に掲載されていて、今回はその4回目。 タイトルは「修業することと生きること」。 以下、その修業に関わるところで、目に止まった箇所を抜き書き。基本的な手順や素材がどの店も概ね同じであり、そのことが客にとって遮るものなく見えており、何の秘密もなさそうに見える。このことが江戸前の食文化にとって、極めて重要なことである。だがあれほどあけっぴろげに見えるにもかかわらず、そこにはけっしてたどりつけない秘密がある。それが客をいやがうえにもときめかせ、惹きつけるのだ。その秘密を自分の手の内に入れ、さらに新しい秘密を生み出すことができるようにするのが、修業というものである。
by t-mkM
| 2019-08-08 01:53
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