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「古本屋になるための一日講座」に参加

一昨日、江古田に行った際に古本屋で仕入れてきた『ユリイカ 2006年4月号 特集:菊地成孔』をアマゾンに出品したら、アッという間に売れてしまった。
菊地成孔、人気があるんだなぁ。
(最近、UAと組んで「cure jazz」というCDを出しているけど、まだ聞いてない...)

クロネコメール便を出してから、自転車で神保町へ。
午後2時から東京古書会館で行われた「古本屋になるための一日講座」に、Kといっしょに参加した。

古本を売る身でいながら知らなかったけど、10月4日を「古書の日」としたのだとか。それを記念してこの時期に古本屋になるためのイベントを行っており、今年で3回目だそうだ。なぜ古書の日が10月4日なのか、それはよく分からないのだが...。

講座の司会の方(石神井書林さんだったか)によると、今回は講座申し込みをネット上に掲載したら、一週間で120人の定員がまたたく間に埋まったそうで、関係者は驚いているようだった。
今回、この講座に参加しようと思ったのは、(もちろん無料というのもあるが)講師のうさぎ書林さんオヨヨ書林さんという、オンライン古本屋としてすでに有名な方々(オヨヨさんはリアル店舗があるけど)からまとまった話が聞けると思ったため。それで、ネット販売ということなら、おそらく若い人が多いのではないかとワタクシは勝手に想像していた。

が、その予想はハズレ。
会場を見渡すと、年配の男性がかなり多い。
となると、団塊の世代の方々が定年を迎えると、ますますオンライン古本屋が増えるのだろうか...。

さて講座のほうだが、古書組合の紹介と加入促進のイベントという意味もあるせいか、無料なのが申し訳ないくらい、資料がけっこうあった。なかでも、全国各地の現役の古書店主が、古書店をとりまく現状とこれからの展望をそれぞれの立場から書いている冊子は読み応えがありそうだ。

講演は、まずうさぎ書林さんから。
サイト立ち上げから古書組合加入までの経緯にはじまり、組合のメリット、ネット(も利用した)古本屋としての今後の展望なども語られ、また質疑応答ではリアルな数字もあげていて、参考になった(かな?)。
つづいてオヨヨ書林さんと、聞き手としてナンダロウさんが壇上に。
ナンダロウさんいわく、オヨヨさんは「天才肌」の古本屋だとか。たしかにフツーの人にはマネできない経験を経ている様子だったけど、ナンダロウさんの的確な質問もあって、オヨヨさんのどこかトボけた口調とは裏腹に、体験に裏打ちされた強いプロ意識が垣間見えた気がした。
最後は『古書通信』編集部の樽見さん。
古本屋は本を売ってくる人がいて初めて成り立つ商売なので、古書を売ってくれる方との関係を大切に、ということと、古書に関する情報はぜひ記録を残しておくこと、という2点を強調されていた。

べつに古書組合に限らないけど、「本が売れない」ということは、この講座でも繰り返し言われていた。
でも今日の講座をつうじて、売る側の意識と工夫しだいでは、まだ、おもしろいことができる商売が古本屋である、ということが伝わってきたように感じられた。
by t-mkM | 2006-10-09 23:17 | Trackback | Comments(0)


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