Kが知り合いから招待券をもらったので、一昨日の日曜日、恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館で開催中の
「球体写真二元論 細江英公の世界展」 に行ってきました。 (N平さん、招待券ありがとうございました!) ウィキペディア によれば、細江英公というひとは「現代日本を代表する写真家」なんだそうです。が、恥ずかしながら、その名前をほとんど知りませんでした。 予備知識としては、以前にKが話していたこともあって、三島由紀夫をモデルとした写真集『薔薇刑』を撮った人、というくらい。 今回の展示会は、最初の写真集である『おとこと女』(1961)から、『薔薇刑』(1963)、『鎌鼬(かまいたち)』(1969)、『抱擁』(1971)、『ガウディの宇宙』(1984)、『土方巽舞踏大鑑』(1989)、『胡蝶の夢 舞踏家・大野一雄』(2006)まで7冊の作品集から再構成。この中でも、三島由紀夫、土方巽、大野一雄といった強烈な個性の持ち主を被写体とした作品群から受けるインパクトが強かったですね。 ひとつだけをあげるとすれば、『鎌鼬』でしょうか。 東北地方の農村を舞台に、その場の情景を切り裂くかのように存在する土方巽の姿をとらえたショットの数々。 まさしく「鎌鼬」そのものです。 加えて今回の展示では、「写真絵本」という聞き慣れないコンセプトで出版された本(写真集)も展示、紹介されてます。なお、『たかちゃんとぼく』(1997)、『おかあさんのばか』(2004)という2冊は、実際に本を手にとって見ることができました。 これら2冊は『薔薇刑』『鎌鼬』などの作品とはまったく趣を異にするのですが(「絵本」ですし)、添えられた誌や文章とも相まって、なんとも懐かしいような、独特の感覚を覚えます。 なかなかよいですね。 できれば、この展示で見た主要な作品集を実際に手にとって見たいと思うのですが、しかし、ほとんどの写真集が絶版で、けっこうな古書価。ちょっと手が出ないなぁ。 Kが図録を買ったので、当面はそれを眺めているとしましょう。 古本Tでも、細江英公の写真集を扱ってみたいものです。 そうそう、展示の会期は今月28日(日)までです。
by t-mkM
| 2007-01-23 22:54
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