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夏休み最終日

先週末から今日まで、短い夏休み。
でも、どこかへ出かけることもなかった。

というより、自宅のリフォームがいよいよ本格的に始まることもあるので、Kといっしょにリフォーム・プランの詳細を「あそこはああで、ここはこうで」などと詰めたり、図書館で関連する本を物色したり借りたり、メーカーのショウルームを回ったり、なんてしていたら、今年の夏休みはすぐに終わってしまったのだった。

そんな中で読んだ本。
『突破者(上・下)』宮崎学(幻冬舎アウトロー文庫)

『本の雑誌』7月号にあった読者による「私の3冊」で、かなりチカラの入った推薦文を読んだため、読む気になった。親本が1996年、この文庫も98年なので、今さらではあるのだけど、やはりオモシロイ。


著者は、グリコ・森永事件の容疑者とされた「キツネ目の男」に酷似していることでも話題になった人(結局、犯人ではなかったけど)。
京都のヤクザ一家の次男として生まれ、高校まではケンカにあけくれ、早稲田大学に入学後は学生運動家として苛烈な日々を送り、中退後は週刊現代の記者、そして稼業の解体屋を継ぐも借金の追われながら倒産、再び東京に出てきてバブル経済の渦中で暗躍する...。
物事すべて、表があれば裏もあるのは道理なんだろうけど、ここまでさまざまな分野において裏側を見ている人もそうはいないのでは。とくに60年代後半の学生運動で共産党のゲパルト部隊を率いた話や、バブル経済とその後の混乱に対する銀行の責任についての見方などが印象的だった。
加えていうと、いまや大物となっている方が、実名で登場している(もちろん若い頃の話)のも興味をひいた。
by t-mkM | 2008-08-12 23:28 | Trackback | Comments(0)


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