2018年 04月 19日 ( 1 )

『ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男』

週末、またも朝からミッドタウン日比谷に行って、映画鑑賞。
公開前からちょっと気になっていて、実際、ゲイリー・オールドマンのアカデミー主演男優賞や、日本人が特殊メイクで受賞したことでも話題になった。

以下、「フィルマークス」というサイトからのあらすじを引いておく。

第二次世界大戦初期、ナチスドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、英国にも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれる中、ヨーロッパの運命は新たに就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手に。ヒトラーとの和平交渉か、徹底抗戦かー。チャーチルは究極の選択を迫られる。議会の嫌われものだったチャーチルは、いかに世界の歴史を変えたのか。実話を元に、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を描く感動の歴史エンターテインメント。

https://filmarks.com/movies/72789

上にもあるけど、描かれるのは老齢で新首相となったチャーチルが、戦時中の挙国一致内閣を率いつつ、閣内の政敵である外相・ハリファックスや前首相・チェンバレンらによるドイツ・ヒトラーとの講和を勧める提案を、悩んだあげく退け、ドイツとの徹底抗戦を議会で決するまでの4週間。これ以外、チャーチルの直近の過去なども、セリフでは出てくるものの、説明的な画像など一切画面には出てこない。
まさしく、原題である「DARKEST HOUR」(最も暗い時間)に限定して、そして首相・チャーチルに焦点を絞って描かれる。

この件の歴史的な事柄は、現代史に属することだし、中高生のときの授業でもやった憶えもあまりなく、詳しくは知らない。
それにしても、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』を観てもつくづく思い知らされたけど、当時、ドイツ軍の破竹の勢いは、英仏連合国を瀬戸際まで追い詰めていたんだなぁ。副題にある「世界を救った男」は、ちょっとどうかとは思うものの、「連合国側がドイツと講和してしまった第2次大戦後の世界」というのも、十分に可能性があったんだな、と感じざるを得ない。

(以下、ややネタバレします)

後半、自身の決断を迷うチャーチルが、市民の声を聞く場面があるんだけど、(ちょっとできすぎだとしても)その場の市民全員がドイツとの講和に対して「ネバー!」と叫び、ドイツとの徹底抗戦を支持するシーンが印象的だった。
歴史の結果を知っている我々の立場からは、感動的に映るんだけど(実際に泣けてくる場面なんだが)、ふり返って現在の日本や世界の状況を思うと、そう単純に感動している場合ではないよなぁ、と複雑な思いにかられる。

それに、アジアの辺境に身を置く立場としては、徹底抗戦して戦後を主導した英仏(そういう意味で米はちょっと違うか)に対し、徹底抗戦した結果として敵国の占領から戦後が始まった我が国、という対比は、どうしてもよぎる。

…とはいえ、当時を再現する美術や細やかな演出、陰影の深い映像、そしてなにより、主人公をはじめ役者陣の演技に見応えがある(中途、やや眠くなったりしたが)。
「なぜいまチャーチル?」とも感じるけど、いろんな意味合いで、これも今どきの映画なんだと思わされた。


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by t-mkM | 2018-04-19 01:12 | Trackback | Comments(0)